新しい概念を作り上げることの難しさ

織姫とか人魚姫企画とかの話で考えたこと。

織姫オペラシアターは、同人界隈には当時全く存在しなかった枠組みを作ろうとしていました。
同人オケはオータムリーフ管で少しずつ状況が見えてきたところですが、同人合唱団は不気味社以外存在せず*1、同人演劇の話はこれっぽっちも聞こえてこず*2。なのでゼロから考えないといけないところが多くて、誰も成果物のイメージは持っていませんでした。*3

当然穴もたくさんあって、できればそれをみんなで埋めていきたかったわけですが。

人魚姫企画も、新しい枠組みを強く志向したアーキテクチャでした。現在の自分の中ではVRをはじめとした新規のアーキテクチャを実現するためのシナリオ側のテストベッドと考えていますが、どっちにせよ「何を作るのか?」すら分かっていないわけです。

で、こういう新しい概念を誰かといっしょに作り上げていくとなると、同人界隈ではまだまだ難しいのかなぁ、と思うところです。

IT界隈では、「何を発注したがっているのか、発注元は分かっていない」という金言があります。だからこそコンサルティングといった営みがビジネスとして成立します。

同人でも同じことだと思うのですよね。何をやりたいか分かっていない。もっと言えば、多分何をやりたいか微細に分かっていれば、自分でできてしまいます。

ですが、何故か同人では「何をやりたいのか分かっていない人からの依頼」が忌避されます。それじゃ新しい枠組みは作れないと思うのですがね……

*1:不気味社は別の合唱団が母体っぽいので、アプローチとして真似できません

*2:ボイドラと演劇はイコールとは言えません

*3:私自身にはなんとなくのイメージがありましたが、そのイメージ自体が正しいという認識を持っていませんでした。なので変化は当然受け入れていくもの、という理解もありました

カテゴリーblog