音屋/音楽家として、ITエンジニアとして

アーティスト・夜職 ✕ 技術職・専門職 Advent Calendar 2019 の 12/19分記事です。

アーティストxIT屋のAdvent Calendarと聞いて、これ自分向けじゃ?ということでしゃしゃり出させていただきました。記事の置き場に悩んだのですが、Qiitaは本来ポエム置き場じゃないので、自分のblogに放り投げます。 このblog自体は、同人音屋活動向けに作ったblogです。

アート側では音楽中心に色々と。仕事、というか商業案件は何度か受けたことがあるけど恒常的じゃない、ってレベルの音屋です。
IT屋のほうがライスワークになっていて、いまはアラヤで人工知能エンジニアとして強化学習と格闘してます。

同人音楽って何?

近日中に某所向けに投げ込まなきゃいけない記事のプレ版として、たぶん「同人音楽」では通じない方もけっこういらっしゃると思うので前説を。

同人=コミックマーケットを頂点?とした自主制作コンテンツの市場です。アニメ・ゲームのR18関連がよくイメージに上がりますが、その手の作品は意外と少数派で、ありとあらゆるコンテンツ(最近は有形物も増えてきました:ハードウェアとかアクセサリとか)が流通しています。技術系の同人誌も最近は「技術書典」とかで知名度が上がってきているはずです。で、当然音楽もコンテンツであり自主制作可能なのでコミケで頒布可能です。そういう音楽のコミュニティが同人音楽になります。

基本的に自主制作ですし、同人屋は皆さんDIYが好きなので(本当は留保入れたいところなんですが)、なんでも自分たちで作り上げてしまいます。売る場はコミックマーケットやその他のイベント、音楽系ではM3や関西音けっとがありますね。CDに収録する音源は自分たちで作るのが当たり前ですし、レコーディングもセルフでやれる人が多いです。もしくは界隈に生息するエンジニア。作曲だって歌詞書きだって界隈でまかないますし、ジャケットやレーベルのデザインを請け負うクリエイターもいます。当然動画も発注できます。
その結果、多スキルを縦横無尽に使いこなす人が同人会話にはゴロゴロしています。音屋が忙しくなってカメラをはじめた、なんて話は山ほど転がっていますし。

(同人)音屋とITエンジニア

ITエンジニアは「IT土方」とかの表現で建築業と比較されることが時々あります。で、実際それは半分以上は正しくて、特にSIerが入るような案件は設計から段取り・工事と、建築業と類似したプロジェクト管理のノウハウがいろいろ入っていたりします。
IT業はそういう業種なんですが、実は同人音楽の世界もそんな感じで段取り重要な世界だったりします。作品を設計してパーツを作って組み立ててリリース、と。そして段取りミスで問題を起こすと社会から強い非難を浴びるところまで建築そっくりです。……あれ、IT業界でデスマやっても(本番運用でトラブらない限り)マスコミは騒がない気がしますがね?

なので、同人音楽制作のノウハウはIT屋とかなり共通したところがあって、同人側でノウハウの実験→本業に持ち込む→同人側でアップデートの実験、といったサイクルを回せます。

クリエイター→IT仕事が絡んだ経験

本業と趣味は混ぜてなんぼです(きっぱり)

もちろん限度はあるんですが、何度か仕事と絡んだ経験があります。1社目(ISP/システム計画研究所)では入社当時画像処理系事業の配属で、動画系クリエイターと関わる仕事がありました。自分が動画作るわけではないのですが、動画の作り方の勘所はいろいろと学ぶことができて、今でも自分のクリエイターとしての財産になっています。
厳密には仕事ではなかったのですが、書籍「Pythonによる機械学習入門」を書いたときにも、「本になる原稿書きに慣れているメンバー」は私だけ、って状況です。普通のエンジニアは同人界隈知らないとそうそう本を出すってことはしないので、そりゃそうだよな、という。

いまのアラヤでは、アークヒルズに移転してから会社主催の連続セミナーを開催しています。こちらのYouTube配信まわりの技術は、私が基本的にリードしてきました。そりゃ音屋なので家にオーディオインターフェースとかマイクは転がっていますし、機材の選定ノウハウも持ってますので。
ようやく配信ノウハウが落ち着いてきて社員の皆さんに本格的に引き継いでいける体制を作りかけているところです。

クリエイターと仕事の両立

これ、やっぱりきっついですね。しょうがない。
ただエンジニアで稼げればクリエイターとして稼ぐ必要はない、って立場は楽で、慌てる必要が無いのは助かりますね。自分のやりたいことにじっくり時間を使える。

写真撮影系はレタッチをモデルさんに任せれば(コスプレ界隈の習慣的な意味で)フォトグラファーの拘束時間がかからないのは有難いところで、身体のメンテナンスも兼ねて水中撮影楽しんでます。マーメイドさんとか、いつもご参加ありがとうございます^^

両立しててどうだったかって?……と言われても、「両立する」というより「色々なことをやる楽しさ」のほうなんですよね。IT仕事、音楽演奏、写真撮影(というか水中遊び)、その他諸々飛び回って色々なことをやるのは楽しいです。
多くの武器を持つって意味で、アート側もIT側も色々とやれているのは良いことだときっぱり思えます。

これからのこと

同人活動を少しばかり控えていく方針を決めたところですが、どちらにせよ大規模作品は同人じゃないと無理ですし、やることは続けていきますー!
プロとしての制作に本格的に復帰できるかというと、正直今の段階で計画は持てないな、というところはあります。Googleが1年以上先の経営計画を持たないのと同じ意味で、プロとしての制作に取り組む計画を今のところ設定できない状況ではあります……

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