ちょうどいい題材があったので。
そもそも電源のオンオフが「コンセント挿抜」だなんて頭悪すぎにも程がある。おまけに動物を撃退するだけならこんな大電力の電気柵もどきもいらない。普通の電気柵を使ってる人が「信じられない」と口を揃えるのも無理はない。だって、おそらく柵設置の目的が違うのだろうから。
— ktgohan (@ktgohan) 2015, 7月 23
西伊豆で2人亡くなられた電気柵の事故。
動物よけの電気柵は、通常ごく短時間のパルスで数万Vを流すような作りになっています。パルスなので必要なエネルギー総量はさほど多くなくて、システムへのエネルギー供給は本来AC100Vどころかバッテリー、ものによっては太陽光発電でもまかなえる程度で足ります。
なんですが、西伊豆の事故ではAC100Vが常時給電されるような代物を自家製していたという話で、普通の電気柵から見たらトンデモナイとしか言い様がない話です。*1
なんですが、さっきのツイート。
合理的な電気柵ではあり得ない設計だからといって、「おそらく目的が違う」と決めつけてしまうのは早計です。
本人は合理的に作ろうとして、判断があさっての方向に飛んでいってああいう作りになったのかもしれません。
合理的に考えたら、ああいうモノは「別の目的」にも使えますし、「別の目的」で使うために最適な作りになっているのは確かです。*2
なのですが、そもそも「AC100Vを常時給電し、勝手に橋を渡す」ようなことをやってる人に合理性を問い詰めるのってどうなんでしょうか?供述と実態が合理的に整合していないからといって「嘘をついている」と見なすのはちょっと手が早いですよ?
……浦賀の問題が解決しなくなっている原因、このへんにあるのかもしれません。彼のやり方は事態を明らかにするためには有益でも、解決するためには実は有害無益かもしれない、ということです。
彼は行動から合理的に「動機」を導きだそうとしていますが、その「動機」とやらが犯人の真の動機と同一かどうかは全く分かりませんよ?犯人には犯人なりの合理性があるか、もしくは全く無意識にコトを動かしているのかもしれませんよ?