コスプレと同人音楽の話:テクノロジーが変える表現

えっと、話の発端はこれ。

彼はイベント主催の立場でもありますから生の数字を見てるはずで、だいたい間違ってない状況だとは思うんですが、もう一つ。
実は、同人音楽が10~20年前に通ってきた道と同じことを、コスプレがリアルタイムに通っているのではないか?と考えてます。

同人音楽はいまやCDで作品を頒布するのが当たり前になってますが、実はCD-Rって普通の世の中で出回るようになったのはこの20年くらいのモノなんで、それ以前はCD頒布ってありえなかったんですよね。
で、CD-Rが当たり前になって、JASRACが耳コピMIDIの課金の姿勢を明確化して、耳コピMIDIを作ってた人はCD-Rで同人音楽CDを作るようになりました。そしてYouTube/ニコニコ動画の出現で「動画公開」のコストが大きく下がり、いまや音楽の新作を動画として公開するのも当たり前の時代。
テクノロジー(+社会情勢の変化)は、音楽の世界ではたしかに創作の形を変えてしまいました。
コスプレでも同じことが起きているのではないでしょうか?

いまや、20万も出せば良いカメラがレンズキットで手に入ります。フルサイズ機、つまりプロが整った環境で本気撮影に使うようなレベルのカメラでも新品がレンズキット30万台の世界です。Photoshopは月5000円です。プロが使う道具がアマチュアでも手に入る時代になりました。
「コスプレ」がダンスパーティーと大規模コスプレイベントを意味していた10年前と違って、いまやスタジオ派は「作品を作り込む」気合いでコスプレをしています。そういう人たちが生まれてきたことも、テクノロジーの進化に伴う必然だったのではないでしょうか?

近未来にどういうテクノロジーが普及して、どういう創作を変えていくのか。どうなるにせよ、自分の本職はテクノロジー屋。最先端の開発現場からライトなユーザーがテクノロジーを使う現場に至るまで、うまくキャッチアップしていきたいものです。