ここ何日か騒ぎになっているんですか?二次創作同人とオフィシャルとの突撃関係。
基本原則としては、「同人はオフィシャルに突撃しないほうがいい」を支持します。
ですが、例外のない規則はないというくらいで、この原則には歴史上いろいろな例外があります。というわけで、いくつかの例外事例を紹介。
東方
存在自体が例外だらけみたいなジャンルです。ある程度の時期まで、例大祭(最大規模の東方オンリー)では神主(=作者)が新作を持って全スペースにご挨拶に来るのが定番でした。コミケでは二次創作サークル側が神主にご挨拶にお伺いするのも定番でした。
そういうジャンルなので特別な扱いではありますが、ひとつの極限事例としてご紹介します。
Key/Visualart’s というか、馬場社長
社長本人は二次創作にも暖かい目線を直接注いでくださる権利者です。同人ではない*1二次創作的作品*2に対して馬場社長がされた発言がこちら。
クォンタム・ファミリーズは飛び道具すぎるとしても、馬場社長が趣味のフルートで「ぴこのスコア*3」の楽譜を使われている話もありました。
私がフルート吹くのに重宝してるサイトさん。 http://www.pico-score.com/ 非公式だけどいやーお世話になってます^^ 今後ともよろしくお願いします。
— 馬場隆博 (@vavasyatyou) 2010, 2月 20
オータムリーフ管弦楽団第10回定期演奏会
美少女ゲーム開発集団OVERDRIVEの代表, bambooさんのツイートがこちらになります。
オータムリーフ管弦楽団は(初期はいろいろありましたが)いまとなっては同人サークルとしても活動していて、流れとしても同人的な要素が強いのは間違いありません。「オフィシャルに声かけるなw」とは文字通り正反対の事件です。
本日は蒲田でオータムリーフ管弦楽団さんの定期演奏会にゲストMCで出演致します。衣装にスーツでのオーダーであるが着てみたら、もうダーク金融のソレである。
— bamboo (@bamboo_milktub) 2014, 10月 11
大前提と、思うところ
例外を振りかざして原則を上書きしようと考えないように。例外はあくまで例外です。
ですが、このへんでモノを考えるならば例外がありうることも知っておくべきなので、紹介してみました。
オフィシャルが二次創作を承認できる「はずはない」ってのは、ちょっと思い込みの度が強いとは思います。
TPPも含めて*4、同人二次創作をきちんとした承認のもとに展開できるようなビジネスモデルの構築のほうを考えて行くべきフェーズになっているのでは?と予想してみます。音楽演奏におけるJASRACや立体物における一日版権制度のように、別業界ではある程度実現している枠組みなのは間違いありませんし。
余談
いくつかの余談をばらまいておきます。
その1:
過去に、コミケでhaccaworks*(花帰葬とか出してるオフィシャルのところ)と花帰葬二次創作のサークルが隣接配置された事件がありました。haccaworks*は東方神主のように吹っ飛んだ発想は持ってない普通の女性向けの皆様ですので*5、さすがに色々限度を超えたヤバい系の配置と思われます。
その2:
オンリーイベント主催者レベルだと、オフィシャルにご挨拶してる事例けっこうあるみたいですよ。十分に信頼できるルートで入ってきた情報ですが、名前を出すのはご容赦ください。*6
そういえば一昔前のエロゲ系二次創作だと、オフィシャルのシナリオライターさんが二次創作売るためにサークル参加してる、って事例も普通にありましたよね。
その3:
10年くらい前に、あるエンジニアの方が「同人音楽で二次創作出すならオフィシャルにご挨拶するのが当たり前のことだ!」って主張されていたのですが、いったいどういうことだったんでしょうか……昔はご挨拶する習慣が(特殊な事例除いても)あったのでしょうか?