さて、コミックマーケットも終わりましたね。
基本的人権ってのは、自分の権利「だけ」を主張していればいいものじゃないんです。自分の権利を守るのと同じように、他人の権利も認めなきゃいけない。
同格の権利と権利がぶつかり合って、はじめてお互いの権利を調整する理由が生まれるんです。単に自分が気持ち悪いとか嫌いとか、周りがどう言ってるからとか、そういう理由だけで他人の権利を弾圧しちゃいけません。
本来、即売会ってのは自分たちで自分たちの表現の場を作ることで、表現の自由を自分たちで実現しようとした空間なんです。
自分の権利も、他人の権利も、みんな同じように重要。だから、自分を含むみんなのために場を作る。それが、即売会の「参加」の意味です。
コミックマーケット準備会をはじめとした大規模即売会の最上層部はこのこと分かってると思います。
が、即売会のごく普通のスタッフとか、小規模即売会の主催レベルまで話を広げると、分かっているとは言いがたい即売会スタッフや主催者に何度も出会ってきました。
いまや、社会と同人文化の関わりは決してオタク世界にとって幸せな状態にはなっていません。
私たちは確かに独特な表現の形を持っています。で、そういう表現を気に入らないと思う人たちが自民党をはじめとした政治家の人たちを巻き込んで、私たちの表現を弾圧する機会を真剣に見計らっている。それが現状です。
同人文化はとても強いものになりました。だから、他の人たちが怖がるんです。
だからこそ、今は仲間割れをしてはいけません。お互いの権利を、みんなの権利を真剣に守ってください。
あえて他人の名前を挙げて権利を守る、と言う必要はないのです。普通の人にとっては、他人の表現を弾圧しようと口出ししないだけでいいのです。
オタクの世界で仲間割れしているようだと、私たちが主張する「表現の自由」が自分たちの勝手なわがままを通すための主張にすぎないと思われてもおかしくないですよ。
自分たち全員の基本的人権をきちんと主張しましょう。一部の人を排除しては、単なる仲間割れです。